ピンと張り詰めた静寂の中、呼吸を知る、というテーマで行われた世界的な舞踏家、藤篠虫丸さんのワークショップ一日目。ゆったりと規則性もなにもない呼吸に身を委ねたその動きは、参加者が身体の中から出てきた動きをそのまま出しているだけ、呼吸をしてエネルギーを入れて取り出しているだけ。という参加した人にしかわからない感覚の中、進んでいきました。
その実、途中休憩を挟んではいるけれど12時~16時半までという長丁場であったのにもかかわらず、参加者からは、疲れているはずなのに、つかれていないんです。むしろ身体が楽になっていきました。とのお話を聞きました。
藤篠虫丸さんはこのようなワークショップは25年続けており、毎年ヨーロッパ、韓国、アメリカ、インドと国内のみならず国外でも支持を得ているそう。「ワークショップの方法は独特で、舞踏・ダンスにおけるワークショップで、決まった動きをさせないのは僕だけじゃないでしょうか。僕はこうじゃなきゃいけないというルールや動きを決めていません。身体と心を緩めることで、空間の一部としてダンサーが有り、そこに調和、溶けこむことを感覚で覚えてもらうことを考え、ワークショップを行っています。」とその唯一の方法を教えていただきました。
なぜ屋久島にいらっしゃるのかを伺った所、「アーティストにとって美しい場所にいることが幸せ。美しさは自然が原点であり、人間の創りだすものはそのコピーでしか無いんです。だから今、日本の原風景の場所だと感じた屋久島に住んでいます」とお話していただけました。